こんにちは。逆転のWEBコンサル「アフロ」です。
今日は、「今の時代にどうすればECサイトを成功させられるのか」を説明します。
ちなみにECサイトの立ち上げや拡大は、私が最も経験豊富で得意な分野の一つです。
モールサイト、単品通販、メーカーの直営など、全ての形態のECの立ち上げ・運営・集客を経験し、成功させてきました。
EC領域は、Amazonという世界最強クラスの企業と、楽天という日本最強クラスの企業が存在するため、後発企業や個人が成功するのは確かに容易ではありません。
Yahoo!ショッピングや価格ドットコムもありますし、メルカリやヤフオクなどのフリマサイトもあり、一見すると参入余地のない超レッドオーシャンに思えます。
しかし、ECサイトには、まだまだ多くの「ビジネスチャンス」と「勝つための方法論」があります。
そこで今回は、
- 既にECサイトを運営している
- これからECサイトを立ち上げて集客・収益化したい
という企業や個人に向けて、ECサイトの「ビジネスチャンス・成功戦略・SEO」について書きました。
ぜひご覧ください。
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目次
大手のモールサイトが強い理由

まず、そもそも大手モールサイトがなぜ強いのか、特になぜSEOでも上位をほとんど独占しているかというと、ユーザーのニーズを満たしているからです。
ECサイトを「お店」と考えると、大手モールサイトには、
- 商品の品揃え
- 価格の安さ
- 配送の早さ
- 決済方法の数の多さや便利さ
- サイトの使いやすさ
- 各種サービスとの連携
といった多くの強みがあります。
もちろん、Googleの検索エンジンがサービス内容の意味を理解しているわけではありません。
ただ、彼らは様々なユーザー行動データを収集し、それを検索結果に反映させているため、サービスの質が良くてユーザーからの評価が高いと、必然的に検索順位も上がりやすくなるのです。
だから、GoogleはAmazonや楽天を優先的に上位表示するのです。
また、この中でも特に重要なのが「商品の品揃え」です。
ECサイトを「WEBサイト」として考えると、「商品=ページ」となるため、商品の品揃えが多いということは、
- コンテンツが多い
- サイトへの流入口がおおい
という二つの意味になるのです。
コンテンツが豊富であることはユーザーにとって喜ばしいことであり、WEBサイトとして重要な評価指標の一つでもあります。
こういった理由から、ユーザーはAmazonや楽天などの大手モールサイトを積極的に使い、Googleもまた彼らを積極的に上位表示するのです。
そして、逆に言えば、上記のような大手のモールサイトの強みではカバーできないユーザーニーズにこそ、中小や個人のECサイトの勝ち筋が存在するのです。
大手モールサイトと差別化できるECサイトとは?

中小や個人のECサイトが成功するには、主に以下の3つのパターンが存在します。
①専門・特化型ECサイト
一つは専門・特化型のECサイトです。
特に「コアなファンの多い商品カテゴリ」「特別なサポートが必要な分野」であれば、Amazonや楽天と差別化できる可能性は高くなります。
例えば、2019年9月10日時点では、
Googleで「ミラーレスカメラ 購入」で検索すると『カメラのキタムラ』のECサイトが、
「ロードバイク おすすめ」で検索すると『サイマ』という自転車専門ECサイトが、
それぞれ1位になっています。
そして、これらのKWでAmazonや楽天の検索順位は2位以下です。
これはなぜかというと、カメラや自転車といった領域は、故障時の対応や特殊な配送など、総合ECモールでは対応できないサポート項目が多くあるからだと考えられます。
また、コアなファンが多い商品カテゴリであり、マニアックな商品を求める人も少なくないため、商品の品揃えや検索クエリは非常にロングテールとなります。
こういったニーズに対して、総合ECモールではカバーしきれないのです。
ちなみに、通常の商品カテゴリでも「コアなファンの多い小カテゴリ」に絞れば、総合ECモールに勝てる場合があります。
例えば、「財布」という商品カテゴリは総合ECモールが当然強いです。
でも、「蛇革 財布」でGoogle検索すると1位は楽天ですが、2位は『Nakamura』という天然皮革財布の専門店のECサイトになっています。
このように、
「コアなファンの多い商品カテゴリ」
「特別なサポートが必要な分野」
における専門・特化型ECサイトであれば、十分に成功できる可能性があるのです。
②メーカーの自社ECサイト
メーカーの自社ECサイトも、Amazonや楽天との差別化に成功しやすいです。
これはもちろん、メーカーならではのメンテナンス・修理・補償といったサポートができることや、既存のファンが多いことが大きな要因です。
また、メーカーの場合は、
- 自社ECサイト限定の商品を開発、製造する
- Amazonや楽天には出品せず、自社ECでしか買えないようにする
というメーカーならではの戦略が可能になるのも大きな強みです。
特に歴史があって根強いファンがいるメーカーの場合は、ファンが自社ECにきちんとついてきてくれるので、成功することが多いです。
逆にいうと、ECビジネスではAmazonや楽天のような他社商品と横並びで制約も多い場所ではなく、自社ECで商品の魅力をきちんと伝え、ファンを育てていくことが大切です。
そうすれば、総合ECモールのキャンペーンに巻き込まれて、消費者の中で低価格が当たり前になったり、ブランドを毀損するようなこともありません。
だから、外資系のスポーツメーカーでECのマネージャーを担当していた時、私は総合ECモールには出品せず、ECは自社サイトでのみ取り組むことを徹底していました。
③個人ブランドのECサイト
Amazonや楽天などのECモールがいても伸ばせる3つ目の領域が、個人ブランドのECです。
EC市場は今、大手のECサイトよりSMB(個人や小規模事業者)のECサイトの方が圧倒的に伸びています。
背景には、SNSが浸透して、個人や小規模事業者でもファンの獲得やブランディングにできるようになったことがあります。
そういったプレーヤーの方がコンテンツとしても尖っているし、拡散されやすい。
そして、自分たちのファン層への細かいニーズに個別最適化できます。
実際にリアルの飲食店ではECよりも先にその傾向が強くなっています。
大手のチェーン店よりも個人経営や小規模事業者から人気店が出現し、人気が人気を呼ぶような状況が生まれています。
ECサイトにおいても、スモールブランドを軸にした熱狂的なファンのいる小さな名店こそが、Amazonや楽天などのECモールと差別化できる時代になっています。
中小・個人のECサイトを伸ばす4つの集客方法

中小・個人のECサイトを伸ばしていくには、自分たちに適した集客方法に取り組むことが大切です。
具体的には以下の4つの方法が考えられます。
①コンテンツマーケティング
専門特化型やメーカーのECサイトの場合は、コンテンツSEOがとても有効です。
自社の商品領域に関する情報コンテンツを発信して流入口を増やし、検索エンジンやSNSを通じて集客するのです。
例えば、Googleで「ビデオカメラ おすすめ」を検索したら、ビックカメラのオウンドメディアにある『おすすめのビデオカメラを紹介する記事』が出てきます。
ビックカメラはその記事でおすすめのカメラを紹介しながら、自社ECサイトの各商品の詳細ページへのリンクを貼り、集客しているのです。
Amazonや楽天などの総合ECモールは、扱っているカテゴリがあまりに広いため、個別のカテゴリでコンテンツを作ることをしません。
また、専門特化型やメーカーのECサイトの場合、その分野において豊富な情報やネットワークが社内の中にあるため、コンテンツを作りやすいというメリットもあります。
記事コンテンツでSEOを攻めるも良し、動画コンテンツでYouTubeを攻めるも良し。
SNS経由で流入を得てもかまいません。
商材の特性に合わせて適切なコンテンツの形式とプラットフォームを選び、ユーザーの求める情報を発信していくことが大切です。
②メルマガ・LINE
メルマガは「オワコン」と評されがちですが、今でも超強力なマーケティングツールです。
というか最も重要な集客方法です。
なぜならメルマガやLINEは「顧客リスト」だからです。
どうしても、SEOや広告による新規の顧客獲得に目を向けられがちですが、本当に重要なのは顧客リストを増やし、何度も購入してもらうことです。
そうすれば、広告費をかけずに収益を積み重ねていくことができるからです。
たしかに今はスパムが増え、やみくもに集めたメルマガやLINEの登録者にメッセージを送っても見てもらえません。
しかし、きちんとターゲットを絞り込み、ファン育成をきちんとすれば、メルマガ(LINE)は今でも大きな成果を挙げます。
実際私は、外資系スポーツメーカー時代に2万人以上のメルマガ会員に対して
- 週に一度の配信
- 開封率は30%
- メール内のリンクのクリック率は10%
という驚異的な数字を叩き出し続けていました。
そのため、新商品・限定商品・在庫切れの商品の入荷などをメルマガで告知すれば、一瞬で100万円以上の売上が発生するようになっていました。
今回はメルマガのノウハウについては省略しますが、ビジネスで最も重要なのは顧客リストを集めることです。
顧客リストがあれば、新しい商品やサービスを用意する、あるいは需要が発生する時期に通知するだけで、すぐに大きな売上が発生します。(しかも広告費なしで)
ECで最も重要な集客方法が、メルマガ・LINEなのです。
③SNS
中小や個人のプレーヤーの場合は、尖ったコンテンツや世界観こそが魅力であり、SNSでの集客は大手のECモールよりも有利になります。
実際、今はインフルエンサーでファッションブランドを立ち上げる人が増えたり、小さなECサイトのSNSアカウントが人気になる事例が増えています。
一度きりの購入や使用で終わってしまう商材はSNSとの相性は良くありませんが、
- 複数の種類をそろえる
- 消費して何度も購入する
- トレンドの移り変わりがある
- 世界観やこだわりが重視される
といったような趣味・嗜好品の領域では、リテンションを維持できるSNSは大きな力を発揮します。
④デジタル広告
単品ECやコンプレックス商材の場合は、SNSやメルマガでの集客が難しく、コンテンツマーケティングかデジタル広告に頼ることが多いです。
デジタル広告を成功させるには、商材の強みとユーザーの悩みを深く理解した上で、
「売れるランディングページ作り」
「精度の高い広告運用」
を実行するのがキモになります。
これは完全にノウハウの世界であるため、実行者によって大きく成果が変わります。
また、広告を使うと、売上の入金よりも広告費の支払いが先に発生するため、一定の資金が必要になるというデメリットもあります。
しかし、ノウハウのある実行者を見つけて広告費さえ出せば、短期間で拡大することが可能になります。
Amazonや楽天がSEOで強いカテゴリは難しいのか?

「SEOでAmazonや楽天が強い場合、検索エンジンからの集客はあきらめた方がいいですか?」と以前聞かれたことがあるので、最後にそれについて解説します。
結論から言うと、Amazonや楽天がSEOで強くても、検索エンジンから集客することは可能です。
理由は二つあります。
①Googleの検索結果は多様性を重視している
一つは、Googleは検索結果の多様性を重視しているので、大手のモールサイトで一ページ目が埋め尽くされるとは限らないからです。
もちろん検索KWと検索ニーズによりますが、例えば「商品名 感想」で検索すると、
- 大手のモールサイト
- その領域のレビューサイト
- メーカーの公式サイト
- キュレーションサイト
- 個人のブログ
といった様々なカテゴリのサイトでバランスよく構成されることが多いです。
また、同じドメインで大量に上位表示されることは少ないため、1位・2位を大手のモールサイトに独占されても3位以下を狙うような動きは十分に可能です。
②大手のモールサイトが対応できる検索KWは多くない
二つ目の理由は、検索KWごとにニーズの階層が異なるため、大手のモールサイトが全て対応できるわけではないからです。
例えば、「ルイボスティー 購入」で検索すると大手のモールサイトが上位を占めますが、
「ルイボスティー 感想」「ルイボスティー おすすめ」「ルイボスティー 買った」で検索すると、レビューサイト、キュレーションサイト、個人のブログが上位表示されます。
大手のモールサイトは、ユーザーの購入プロセスの最後の部分に関するKWは強いですが、比較検討、情報収集とさかのぼるほど弱くなります。
そして、それらのKWからも十分に購入獲得を狙えるため、チャンスは存在するのです。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
「ECはAmazonや楽天が強いから難しいよね」とよく言われがちですが、実は、今伸びているのは個人や小規模事業者のECサイトなのです。
これは統計上の伸び率でも明らかですし、たくさんのECサイトに関わってきた私だからこそ自信を持って言えます。
昔はECビジネスの立ち上げには数千万円のコストがかかりましたが、今はサイト、受注管理、物流、決済などのシステムの用意をかなり簡単にできるようになりました。
個人や小規模事業者に対応したOEMメーカーも増えています。
集客面では、この記事で説明した通り今非常に追い風が吹いています。
ぜひ、インフルエンサーや事業者の方は、ECビジネスに取り組むことを検討されてはいかがでしょうか。
マーケットが伸びている今がチャンスですから、私もこれから一つEC領域でビジネスを仕掛けていきます。
ECの立ち上げ・運営・集客について質問があれば、いつでもツイッターでDMください。
また、私にコンサルティングや立ち上げを依頼したい場合は、
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きっとお力になれると思います。